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会話と対話と風通し

まさか新型コロナウイルス騒動が一年も続くと思いませんでした。しかも単に続いているというのではなく、一年前とは比べようがないくらい厳しい状況になっています。今は何処に行っても閉塞感だらけで少々疲れ気味の中にあって、直接的な関係はないのですが、なんとなく今回はこんなテーマで書いてみようと思いました。

もっと「風通しのいい会社でありたい」と多くの経営者が思っています。なぜなら風通しが良い社風が出来ることで、ミスやクレームの再発を減らし、更には社会的に大きな問題になるような不祥事を未然に防ぐことも出来ると言えるからです。何よりも誰に遠慮することなく思ったことが言葉に出来る会社は、社員がイキイキとしているような気がします。

良い情報も悪い情報も必要に応じて社内で共有され、そうした情報に対し幹部が責任を持って受け止める社風、何か意見があれば上司に忖度することもなく、誰に対しても自由にモノが言える組織と言っても良いでしょうか。

さて普段から日常会話が多い会社は、一見すると風通しが良いように見えます。ところが日常会話から一転、自分が担当する仕事の企画や段取りなど進め方、その方向性について、周りから想定外の疑問や意見、提案が示された時に、条件反射的に反発して一蹴したり、そこまで行かなくても露骨に嫌な顔をしてはいないでしょうか。

要するに友達同士や家族の間でも大切なことではあるのですが、特に職場の風通しに必要なことは、ただ日頃の出来事について話すだけの「会話」ではなく「対話」なのです。対話とは、一つの事象に対する異なる考え方や意見をお互いが受けとめ、そして返す作業です。

時に考えをぶつけ合いながらも、お互いを尊重し議論を交わすことです。そうした対話の繰り返しを通じて思考が深耕されるし、情報の理解が共有されるのです。結果としてそこに組織の「強み」が生まれるのではないかと思います。

更に言うなら対話を通じて新しい発想が生まれ、対話は組織にイノベーションをもたらすと言えます。トップダウンの組織に顕著に見られるように、対話がなければ人々の思考は停止し、組織は硬直化していくと言っていいでしょう。

では対話にとって最も大切なこととは何でしょう。それは多分に「質問力」ではないかという気がします。しかも評論家的な他人事ではなく、自分事として相手に興味を持った質問です。抽象的な言葉の意味を掘り下げる質問は、より具体的なイメージをつくり上げることになり、時に意外な気づきや新たな発見につながるかも知れません。

対話をもう少し広げて考えるなら、会議の在り方も同様です。資料説明に時間を費やしたり、単に決定事項の承認のためだけ会議は、はっきり言って時間の無駄です。一人ひとりが質問力に磨きをかける訓練の場となるような活発な会議をしている組織では、仮に解決困難な問題にぶつかったとしても、様々な可能性を追求する中で、優先順位を決めて一案、二案、三案と条件に応じた建設的な合意形成が出来ていくのだろうと思います。

そういえば新型コロナに立ち向かう我らが日本政府の重鎮たちは、年末に何度も「会食」を共にしながら、単なる「会話」に終始していたようです。コロナの変異種も登場し、緊急事態宣言真っただ中の今、コロナウイルスを吹き飛ばすためには、国会議員や記者からの質問や提案を「仮定の話には答えられません」などとリスク管理はどこ吹く風で、無愛想に撥ねつけるのではなく、とにかく真摯なトップの姿勢で政治の世界の風通しを良くすることが一番求められているように思います。

今回もお読みいただき、ありがとうございました。

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